フレッシュな空気がある空間。

「これまで」日常での散策や買い物で当たり前と思っていた安心。なんとしてでもその当たり前を取り戻す為、まず、店内を流れる「空気」について考えてみました。その為、空気動線を確保する他に、まず壁を適切にカットアウトすることから始めました。

 


 
空調設備なんかなかった時代、密閉しないことを前提に空気をこもらせない工夫。

 空気循環をうながすベンガラ格子をとおって、「空気」は通り庭で打ち水の上昇気流に乗り上へと放出され逃げていきます。さらに、昔の作業場などて使われていた高窓を組み合わせる・・・・。

 壁を抜いて通り庭を空間のセンターと位置付けて導線を組み直し、古い建具を使ってリノベーとする形で風洞を作りだす。空調設備による温度調節も行いながら、それでも空気を「流す」ことで、密閉しない空間づくりを心がけました。

 もともと存在していた町屋独特の再風空間である通り庭を活用し、気化熱と温度差を生み出すことで、動線の中央にある中庭が空気上昇の装置となり、自然な強制換気の仕組みを作ります。そして送風機でそこに空気の上昇を助けてやる。・・・・といっても、これは「通り庭」をを備えた昔から受け継がれてきた京町家の知恵に乗った工夫です。
 

店内の空気を強制排出する仕組み!

まず空気の放出先となる中庭の横に屋根を作り、空気の出口を作りました。

 そこに向け、複数の換気扇がエアダクトを通って店内の空気を常に放出し続けています。こうして屋外の大気中に強制廃棄しています。これが空気の出力。

 そして入力として、高窓を通して店内には上空からのフレッシュエアーが入り込むというカタチをとりました。

 従来の密閉型空調設備から離れ、建物の上空にある空気を意識することで、空気の流れを設計し直し、新しい「安心」を作っています。
 

特集2
新鮮な視点で!

 縦長で横に狭い町屋の構造。そこで、「これから」のために、スムーズな行き違いが可能で密にならず、商品陳列を大幅に見直し、楽しんでいただけるワクワクできるゾーニングを行う。

 いうは易し。では、どうする?。

 一階をゼロペースから考えなおし、お客様の多様なニーズをより捉え切れる様に工夫を加えました。
   建物そのものの構造を組み替えて、お客様同士の距離が適切に保たれる為の大面積化を大胆に行いました。
 

「これまで」は捨てません!

 もちろん、もともとの「これまで」は大切に伝えるという姿勢だけは譲れません。

 それがPro Antiques COMの出発点だからです。

 だからこそ、旧来のPro Antiques COMの町屋に使われた素材を「組み替える」ことで、「これまで」を伝えていける様に工夫に工夫を重ねました。

 どうしても隠れてしまう敷石を丁寧に掘り起こし、各所に配置し直すなど、「伝えること」に妥協はしません。

 

鉄骨を通して密を回避する試み

 町屋店舗の欠点である狭い通路。お客様がすれ違うのもやっとの独特の構造の「うなぎのねどこ」。密を避けるために壁を抜くという、不可能を可能にするにはまず建物の構造強度が必要になります。・・・・というわけで、鉄骨構造を加えました。

 構造躯体に鉄骨構造を加えることで、間仕切りの壁を大胆に撤去し、安心してすれ違える通路を確保しました。

 「これから」を続けるために、「オリジナリティー」へのご批判も覚悟で取り組みました。

 

定番の「対策」も、それはもちろん!

 お店として「これから」のために社会的責任を果たす。もちろん、それが全てのベースです。

 エントランスで・・そして、各所にアルコール消毒液を配置し、気になった時にいつでもお客様やスタッフが予防できる様にしました。

  レジブースのディスタンス   レジブースを完全独立型の構造に大きく変えました。密封せず、遮断することで、レジに来ていただいたお客様とスタッフ間に、適切な遮蔽が行われる様にしました。

 

非接触決済の推進

   各種カード、各種電子マネーに対応し、非接触媒体の導入も積極的におこなっています。

 「これから」を安心して楽しんでもらう。そのために一つ一つ積み重ねていくことを続けていきます。